6年間1日たりとも休むことなくコンビニに出続けているオーナーさんのお話。

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猛烈に当たり前なこと言いますけどコンビニって便利ですよね。ただ最近、裏で働く人々の事情を知り少し考える必要があると思い、筆をとりました。

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繁盛コンビニのオーナーさんのお話。

立地が抜群で客足が途絶えることのないお店があります。そのお店のオーナーとは、初めて客として利用してからなんだかんだで付き合いも長くなり年齢差を越えてもう友達のようになっていまして、色々とリアルな話もします。

だいたい1店舗あたり20数人アルバイトさんがいて、それで世のコンビニは24h営業をしています。ただそれくらいスタッフを抱えていれば3ヶ月に1人くらい、はやければ月に1人くらい辞める人が出てくるものだそうです。

そうすると必然的にシフトに穴が空く。彼は言います。

それが朝だろうと昼だろうと深夜だろうと関係ありません。けど開け続けないといけないじゃないですか。お店は。だって24h営業だもの。

その空いたシフトの穴を旦那さんと奥さんが交互に埋めながらなんとかお店を回していく。海外旅行?そんなものできるわけないじゃないですか。だって24h営業だもの。国内に1泊2日で温泉旅行?バッチリお店を任せられる社員がいたらできる…かなぁ…。いや、無理だね。だってそんなオーナーの生活を若いバイト君は毎日見ていてどう思うんでしょう。

「僕も将来こんな生活がしたい!毎日お店にいたい!」って思う子がどれだけいるんだろう、自問自答してみてくださいよ。(と聞かれた僕は…すみません遠慮します…と心の中で呟いてました。)

で、それとは関係なくバイト君がそんなに入れ替わっていくんですよ?入れ替わる度にゼロから仕事を教えなきゃいけない。客として利用する側からしたら便利ですけど、逆に働く側からしたらサービスの数の分それだけ覚えることもたくさん。

できるようになった頃にはまた次の子がお店を卒業。永遠に続くよこれ。気づいたら6年経ってた。今もアルバイトが足りない。

彼は言います。

この6年間、一番頭を悩ませ続けているのは売上でも商品でも利益でもなく人です、と。

店の向かいにマンション購入

そんな彼がついに店の向かいにあるワンルームマンションを借りました。数時間眠るためだけにわざわざ車に乗って家に帰るその15分が勿体ないからだとことです。奥さんもお店に入るので交互にそのマンションを使うような形とのことです。お子さんはずっと保育園、もしくは両親のいる実家に、と。

思い切って聞きました。「辞めたくならないんですか?」と。そしたらこんな答えが返ってきました。

「辞めてどうするの?オーナーになりたい人は今の4,50代には山ほどいるんだよ。僕の後ろにたくさん列を作って待ってるんだ。会社首になった人、自営したい人、こんな時代だからさ。辞めようと思ったら辞めれるよ。本部に言えばいいもん。けどその後僕はどうしたらいい?貯金なんて全て店に消えたし蓄えも一切ない。終わりなんだ。僕にはここしかないんだ」

すべてがこの通り。とは限りませんほんの一例だと思います。成功してる人がたくさんいると思います。一側面なんだと思います。

利便性への感謝

蓋を開けるとこんな中身があって。それを

  1. 知らずに便利だから(消費者として)使い続ける。
  2. 知っていても便利だから(消費者として)使い続ける。
  3. 知っていて理不尽極まりないから使わない。

当てはまるのがどれかな〜って考えた時に1.の場合がほとんどだと思います。もしくは「そんなこと考えたことない」という感じだと思います。

2.は僕です。帰国後数ヶ月はコンビニを利用しませんでした。けどまた日本での生活が長くなってきて毎日遅くまで仕事するようになって時間がなくて使う様になりました。弱いものです。本当に。情けない。買い物する以上お金払っているんだし、顧客である以上何も問題ない。そもそも人に言われたからオーナーになる、と決めている訳でもないでしょう。自己責任。

…というとすごくドライな意見…ですかね。資本主義。

では仮に3.を本当に多くの人が実行した結果、ある店が潰れたとします。その時に困るのは誰?

それは本部のお偉いさんでも、ヘビーユーザーな顧客でもなく朝いつもニコニコ笑顔で送り出してくれたあのオーナーなんですよね。

ここがポイントだと思うんです。僕らはコンビニを使わない、という選択肢をもう取ることはできない?

もしくはその事実を知り、せめて知り合いのオーナーのお店を、彼のために極力使うようにしよう、と考えたとしても最終的に彼の所にほとんどお金は残らない。

詳細まで書けませんけど人のマインドを徹底的に知り尽くした上での戦略とマーケティングを武器としているからこの形態はここまで沢山店舗が増え、業界は飽和状態。それでもシェア争いと利便性の追求は終わることは決してない。

利便性の代償

結果的に僕らは何にお金を払っているんだろうって思うんです。コンビニ食品に含まれている諸々の人口調味料なんかはもうかなり有名ですよね。これらが含まれているかどうか、長期的に接種し続ける結果、どこまで実害があるのかどうか(具体的にどう調べればいいかわからないことを踏まえて)判断が難しい。

という所まで思考した上で、それでも日頃の忙しさなども考慮してどの程度コンビニに頼るかどうかを決める。

そんな判断を毎回するのは確かに大変だけれども、めんどくさいの一言で放棄してしまうのはそれは子宮頸ガンワクチン、インフルエンザワクチンなんかを副作用も知らずに皆やってるからという理由で打つことと同じじゃないかなと。放射能も大丈夫だよ、みんな東京に住んでるじゃん。って。

本当に大丈夫かどうかは自分で判断する、結果は時間が教えてくれる。コンビニを使う使わないなんてのはそれこそ個人の自由じゃないですか(というよりそんな選択肢を普通に生きてて持つことがない)

けどその24h営業の利便性の裏側にはそうやって働く人がいる。それが他人だから、自分とは別に関係ないから、便利だから。って思う所に今の日本の課題があると思うんです。

これが仮に自分の友人夫妻がオーナーになろうとしていたらたぶん「辞めなよ!」って僕なら止めます。

他人との距離感

この連鎖から逃れることはもうできないのかな。利益、利便性追求以外に道はないのかな。毎日遅くまで働いて、倒れるまで働いて、それは誰の、何のためなのかな。誰かの役にたったのかな。いつも深夜買い物に来るあの人は喜んでくれてるのかな。

え?あそこのオーナーさん倒れたの?

「大丈夫ですか!?」

「ふーんそっか。まぁ50メートル先のコンビニ行けばいっか」

できることから始めよう

最近、無知は罪だと思う様になりました。無知を、年齢や経験、プライドが邪魔して受け入れられなくなってしまったら最悪です。

できないと思って諦める。できるとしたら、何だろう。まず何だろう。そんなことはわかってる!けどコンビニを使わない、もっと言えば消費をやめることはできない!という段階まで知識を得て認識して葛藤して闘う人が増えていけば今までになかった違った形を作っていくことができるんじゃないかなって思ってちょこちょこ頑張ってます。

コンビニの列で待たされてもイライラしない、レジで言えそうな時には「ありがとう」を言う。小さなことから始めようと思います。

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