時給444円の男と時給1,687円の男のちがい。

海外
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さて、今日は仕事面・給与面から興味深いことをちょっぴり真面目に見ていこうかなと。

オーストラリアは今、物価がものすごいスピードで高騰している
世界でも稀な国なんじゃないかなと思います。(理由は一旦省略)

ざっと思いつくだけで(この記事内はとりあえず$1=100円として全て計算)
水→500ミリペットボトルで250〜350円
たばこ→20本1,800〜2,500円
外で食事→1回2,000円〜3,000円
電車やバス→300円前後から
ダイソー→280円均一

もちろん店によって値段も違うし安いものもあるし
量によって値段が違ったりとか本当一概に色々比較はできないんだけど
「は?」と思うくらい色々高いんですね。だいたい2倍と考えてオッケーです。
この前オーストラリアにできた某日本食店なんてサバの煮込み定食3000円…笑。

で、それだけ高くてやってけないじゃない。という話だけど
最低賃金がこれまた高い。$16.87/hour。
ということは仮に1日8時間、週5日働いたとして月27万円くらい。
うん、それだけもらえたらいったん十分だよね。

2013年の最低賃金が確か東京で869円/時
田舎の都道府県で最も低い所で664円/時
今は少しは上がってるんじゃないかな。

ここで僕がこっちで出会ったひとりの男の話を。
彼は某有名飲食店で働いてて1日18〜20時間、週25〜27日働いてたらしく
そんな生活をほぼ丸2年。彼曰く、途中から魂がゆらゆら飛んでて
記憶もちょくちょくないらしい笑。半分白目になりながら
レジで客におつり渡してて「兄ちゃん大丈夫?」とか
言われてたらしくて(それでも正確なおつりは渡していたと。
人間ってすごい…笑。)

その後、彼と仲良くなってよく遊ぶようになって
「1回時給がいくらだったのか」を計算してみました。
割り出した金額が444.44444…円。

ぼそっと彼が「あー。。。4ばっか…。これは僕に死ねってことかな?」
とか言うし2人でかなり笑ってました笑。

しかし真面目な話するなら、笑える話じゃない訳じゃない。
超がつく程の田舎の最低賃金より200円以上低い訳で。(しかもそこそこ有名です。)
これがいわゆる「ブラック企業」ってやつですね。

そんな彼がなんとか仕事を見つけた。日本食のレストラン。
こっちの最低賃金を守るきちんとした店だったみたいで一安心。

さて。彼は時給1,687円を手にした。同じことをしていて日本では時給444円だったのに。
(当然色々違いはあるだろうけど同じ業種という意味で)

これは4時間分の仕事(or価値)が1時間に濃縮されたっていうこと?
それとも彼が抜群に料理に秀でていたから採用に繋がったってこと?
単純に1時間あたりに提供される労働力の価値基準が
オーストラリアという国の方が「きちんと」しているということ?
どうなんだろう。

今日、多くの人が望む一企業の「正社員」という
素晴らしい肩書きで、少なくとも彼は働いていた訳じゃないですか。

オーストラリアって国の人はね、本当に働かない。
客のアポイントメントすっぽかすことなんてことはよく起きます。
こっちに住む人に以前聞いたことがあるけれどほとんどフリーターみたいなもんだと。
(もちろんそうじゃない人もいるよ!)

バイトして、それで時間給でそこそこ給与もらって、空いた時間は好きなことして。
1年に1ヶ月〜2ヶ月くらいホリデーとって海外に長期休暇。1年に1回、それが毎年。
それがここでは「当たり前」で、それができない環境はおかしい!と。

日本で正社員で働くことのメリットって何だろう。

保険や年金?
住宅手当?
ボーナス?
安定?有給?
守ってくれる?
「すごいね」っていう周りの視線や見栄?

逆にデメリットは何だろう。

自分の時間を売ること?
責任の重さ?
上司は選べないこと?
自らの意志に反したことでも命令には背けないこと?
そこから段々思考が鈍くなっていくこと?

今僕が書いたメリット・デメリットは本当に正しいかな?
大企業や公務員(国)はいざという時にあなたを
「本当の意味で」守ってくれるものなのかな。
自分の時間や意志を完全に会社に捧げないとダメなのかな。

もう少し考えてみよう。

その捧げた時間の代わりに手にした「お金」で何をしたいですか?

彼が1時間あたりに手にした444円と1,687円の差額1,243円って何だと思いますか?

「お金」って何だと思いますか?

あなたが本当に大事にしたいモノは何ですか?

別に今の社会や世の中を否定したい訳じゃないんです。
家族や自分の大事なもの、好きなもののために頑張ってる人を
たくさん知ってますし、今よりもっと世の中が良い方向に
向かうようにと割と心から思って仕事だってしてきた訳です。

ただ、その反面、色々と疑問に思う人が減ってきているように
感じるんです。少しでいいから疑問を持ってほしいなって。

やりたいことがわからない若い人はなんで
やりたいことがわからないのか。経験が圧倒的に少ないからじゃない?
それを埋めるためにあえて毎日18時間働くブラック企業に入ってみてもいいじゃない?
そこで生き抜く力、もう少し言うならそのブラック企業と戦うための力をつける。

そのつけた力は一生モノだ。何か起こっても自分で対応できる。
そうやってちょっとずつ強くなっていけば選べる選択肢が増える。それは武器だ。

自慢でもなんでもなく僕は日本に帰っても仕事には別に困らないだろうなと
今鼻ほじりながらだらだら文章書いてて思ってたりします。
もう数えられないくらいに失敗してそこで経験して学んできたから。
そして今は全く違うものの中で生活しながら想像もしなかった経験を
持って帰るだろうなって思ってるから。

毎年1年に1回1ヶ月休暇とっても、別によくない?
多くなくても生きていける程度の金を得られるのであれば
どんな生活してても別によくない?
周りが働いてて自分が終わったなら先に帰っても、別によくない?
いろんな場面で「みんなやってるから」って言う時のみんなって、誰?

それを日本に戻って実行したら僕は世間から「外れた」人間になるのか
それとも「いいなぁ」と思われるのか。相手にすらされないのか。

色々と楽しみだなぁと。ふふ。

なんか後半は感想文みたいになっちゃったけどまぁいいか笑。
んじゃ続きはまた今度!

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