転職(というより帰国後にどう生きていくかということ)を突きつけられていた僕です。
この前面接で「10年後、20年後どうなっていたいですか?あなたは今後何がしたいですか?」と50代くらいの面接官から質問されました。そこで考えました。「何を答えるのが理想だろうか」と。
現実主義な20代後半が想像する日本の未来
上記の質問に対して、現実主義な僕はこんなことを考えました。
- 労働人口が減ることが確定していて
- 国内市場は景気が良いと言われてはいるが本当なの?と疑問符がついてしまうのでマイホームを35年ローンで買うのもちょっぴり躊躇われ
- 若い時点から年金受給年齢が繰り上がり既に老後どうやって生きていくか、貯金はいくら必要なのかといったお金関連のことは常につきまとう(もしくは目にする機会が多い)上に
- 外国人が徐々に増えていく可能性が高い中(移民もあるかも)
- 終身雇用や年功序列といった制度はなかなかなくなりそうにないがもしかしたら突然首を切られるかもしれない。
- けれどそれが自分に突然襲ってくるかもしれないとはイメージしづらい。
というのを自分の生活レベルまで落とした時のイメージは
- 収入(仕事)がなくなる可能性(想像もしていなかった競合が出てきたり、とか)があり
- もし仕事がなくなった時の年齢が高齢になればなるほど再就職が難しい(一概には言えないが)
- 比較的見つけやすいアルバイト(例えばコンビニや清掃)は中東、アジア系の人が占める(かも)
- ただ負債(ローンやら)は支払い続けなければならないし当然生活費もかかる。子供もいれば尚更。
- さて、僕はどうやって生きていけばいいんですか?
と、いうどう考えてもマイナスな未来がリアルじゃないかと想像。(当然相手にも色々考えがあってだとは思うのですが)上記背景を踏まえた上で、そんな時代であっても笑って過ごしていたいなと思い
んー特にないかな~。友達とのんびり釣りしてたいな〜
と答えた結果、有難いお言葉を頂くということを繰り返してきました。
正月に祖父に会った際にも、
ん、特にないよ?笑って生きてたい
違う、そうじゃなくて、ほら、なんかあるだろ?英語使った仕事とか!せっかく海外いったんだし!あと早くひ孫見たいから結婚してくれ
なんて言われてイラッとして事の経緯を理詰めで全て説明して喧嘩したりですね。。
たった20年で劇的に世界が変わる時代
世代間での共通認識の限界
そんな世代を超えた相手と「将来」の話をしても、同じ認識を持てないことがよくあるなぁと気づきました。
多少なりともバブルやイケイケな好景気を経験した40代以上の方と、上述の様な日本の様子を切実に、自分のリアルな未来として肌で感じている「結婚も子供も別にいい」「やりたいことなんてない」と思う20代。
話が平行線であっても仕方ないなーと。歩み寄らないとそもそも見えているモノが全然別物。同じ言葉は話せるけど異国の人間同士と言っていいレベルで社会が変化しちゃってるわけで。
新卒採用の限界
営業先で様々な会社の人事の方とお話しても口にすることが似ているような気がしてます。
最近の若い子の考えてることはよくわからん。
そりゃそうだよなぁと。明らかに生きてきた時代背景が違いますもん。
本質的な話をすれば
そんな社会にすら出たことがない、生きることに不自由したことのない子たちが何十社もエントリーして
「やりたいことは〇〇です、10年後は御社でこれをやっていたいです」
ってのを言わせる新卒採用って仕組み自体、客観的に考えて「無理じゃね?」と(しっかり理解しに行く動きをしなきゃ会社から人が離れていくなぁと思いながら)
ただこの流れは「自分の生き方を本気で考える」ためのチャンスそのものであるとも捉えられる。
今を大切にできない理由を紐解く
多くの人が10年後、20年後の未来を想像することは難しい時代で僕は
「10年後、20年後どうなっていたいですか」という問いに対しては明確にコレをやるという答えを出すことはできません。
この問いに答えなければならない状況(面接や進路相談等)であれば尚更答えるのが難しいし、この問いは10年後20年後に確実に生きている保証があっての質問とも言える、ような気がしています。
以前絶食を経験してからというもの「何のために生きるか」ではなく根本的には「生きるために生きる」と思うようになりました。「明日食べるものがあるかどうか」を悩む必要がないからこそ可能な思考だと。
予測がつかない、今存在しない仕事が存在するかもしれない、そんなことをあれこれ考えてもわからない。(10年前にスマホやこんなに薄いPCのことを考えたことなんてなかった)
もう少し言うなら1年後。たった1年後。同じ仕事をしていない可能性もありうるのに数十年先の定年後のことを不安に考えるのはどう考えても合理的ではないと思いません?
ましてやその時に自分が生きている確実な保証もない。自分に残された時間があとどれくらいあるかを具体的に考えてみる。
理由を付けて今を大事にできないのは「未来がやって来ることを無意識に確信しているから」だと思うんです。
と考えると
目の前にあるやりたいことをやることがベストではないだろうか?
という結論にたどり着きました。
そのやりたいことがわかんねーんだよ…
ということもあるかもしれないので、それも少し思うことを書いてみます。
興味の延長線上に将来の夢は存在する可能性が高い
やりたいこととは、無意識に興味を持って、時間を忘れるほど熱中してしまうことの延長線上に存在するように思います。
支配されちゃダメな幸せの定義
20代で会社に入り結婚してマイホームを建てたり結婚して子供を産んだり、欲しいものを買ったりしながら定年まで働き、その後は素敵な老後を送る。
こんな誰もが一度は目にしたり耳にしたことがあるであろう考えは一種、
「こうあるべき姿」だったり「これが幸せのカタチ」みたいなニュアンスを含んでいると思います。
これは昔の、日本が戦後復興するために必要だったスローガンのようなもの。時代に当てはまるはずがないけれど
嫌々で就職活動をする学生数が一向に減らないこと
学生起業家、みたいな方がチラホラと増えだすこと
学生と話すと、割とこの考えがベースにあり、他に方法を知らないからだとも感じています。
自分の中で仕事をどう定義するか
仕事を
「生きるためにしなければならないこと」と捉えるか「生き方」と捉えるか。
これは意外と大切なことだと感じます。
「生き方」という言葉を使うのは1日の大部分の時間を仕事に使うことがどうしようもなく事実だからです。
僕は
「興味を持って、時間を忘れられるくらい熱中してしまうこと」をひたすらにやること。
それに出会うために自分が絶対にやらないであろうことでもやってみること。
友達に誘われたらとりあえず行ってみること。
を延々とやり続けていました。それは将来仕事に活きるかどうかなど一切関係なく…です。
興味を実践した例
20代前半で世の中のことがどうしようもなくわからなくて知りたい、いろんな会社を見たい!と思って求人メディアの仕事をして
バス釣りなんて絶対面白くないだろうと小馬鹿にしてましたけど、いざ友達に連れられて行ってみて気づけば50万くらい突っ込むレベルでハマって
それが縁で繋がりを持つようになった人がいて
幼稚園の頃からずっとドラクエばっかりやってて、「将来は現実に冒険してみたいなぁ、ふふふ」なんて子供心に思っていたら20年近く経ってオーストラリアで一人旅をしている時なんて冒険そのもので。
そこから派生して今行きたい所もたくさんあり、仕事でも「こういうことがしたい」というのがぼんやりと方向性が定まってきたような所。
この派生した未来は10年前の自分では一切想像してませんでした。自分の人生にオーストラリア人、韓国人、タイ人、イタリア人…様々な国の友達ができるなんて想像もしてませんでした。
更に自分が熱意を持って取り組めるものならそれが仕事であれなんであれ楽しいじゃないですか。興味があるからどんどん深く入っていける。
結果振り返ったらそれが売上になってたり、事業になってたりするかもしれないじゃないですか。
「誰と過ごすか」も同じくらい大切な要素
転職活動をやってみて、どんなに理想的な事業をやっていようとHPにどれだけいいこと書いてあろうとその人と仕事をして「楽しいと感じられるか」が大切だと痛感しました。
あまりにも少なすぎる時間のない面接という場でわかることなんて本当に少ししかないと思います。
ただ、それでもその人の発する言葉や、雰囲気で「もっと話をしたい」と思えるかどうかは
直感でなんとなく察することはできる。直感というのは自分がプラスの感情を持てるか、という観点で前述の「自分の興味」とつながるんじゃないかと。
離職の原因で多いのは「職場の人間関係」というのも納得しました。
「〇〇がしたいから有給下さい!」って素直に言える上司との関係って良いなぁと。
色々書いたけどまとめ
「将来の夢は何ですか?」という質問に対して「サッカー選手です!ケーキ屋さんです!」というリアルな職業を答えられない僕は
「拠点は日本で、のんびり釣りをする時間があって、年1回でいいからイースター島とかインドネシアとかタイとか…(他色々)にリュックひとつで行って現地の歴史とか特有のものを肌で感じたいから
そういうことができそうな方法や生き方を探しながら、
かつ、就職や転職に困る人たちに対して役に立てるような人間でありたい、それが存在するならそこで働くし存在しないなら自分で創る。その過程に出てくるイレギュラーは楽しむもの!」
そんな感じに生きていくような気がします。
仕事を生き方だと捉え、毎日嫌々で仕事をするのではなく
ワクワクしながら過ごす人が増えることを願います!
コメント
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